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1.はじめに

 12月下旬、甥っ子(4歳)へのクリスマスプレゼントになるボードゲームを叔母(60代)から依頼されました。この時は『SOSダイナソー』を選んだのですが、ゲーム内容が依頼内容から少しそれてしまい、結果として叔母や祖父(90代)に一緒にプレイしてもらえず、もの凄く悔しい思いをしました。ボードゲーム愛好者として、忸怩たる思いで一杯でした(詳しくは前回の記事を参照)。

 次に依頼が来るとすれば4月下旬の甥っ子の誕生日だと思ったので、前もって条件に合う候補を探しておくことにしました。クリスマスに失敗した原因は、(システム的に)みんなで遊べるゲームを選んだが、(ルール難度的に)みんなが遊べるゲームを選べなかったということにあります(選んでるときは出来ると思ったんですけどね)。そこで、ボードゲーム初心者の祖父や叔母が抵抗なく遊べるゲームとはどういうゲームなのか考えてみました。

2.初心者が抵抗を感じないゲームとは何か

 知らないゲームをするときに抵抗を感じるのは、その内容に馴染みがないからだと思います。ある程度ボードゲームに慣れ親しんだ私の家族でも、新しいゲームの内容を中々理解することが出来ず、「面倒臭そう」と言うときがあります。そんなとき役立つのは「これは前にプレイしたあのゲームと同じようなシステム」という言葉です。その言葉があるだけで、「あー、あれと同じような感じね」とそのゲームの簡単なイメージを持つことが出来ます。つまり、初心者でも「あれと同じ」という言葉を聞いただけで、ルールやプレイ内容が想像出来るボードゲームが、初心者の抵抗感を消すのに望ましいと言えます。そして、初心者にとっての「あれ」に相応しいのは双六だと思うのです。双六ほど、「サイコロを振って自分の駒を進めてゴールを目指すのね」という風に、誰もがその言葉を聞いただけでイメージの湧くゲームシステムはないと思うからです。ということで、今度のプレゼントには双六を基本のシステムに据えたボードゲームを選ぶことに決めました。

3.購入ゲーム

 双六を基本にしたゲームには以前レビューした『BASARI』がありますが、既に私が所持していますし、祖父と叔母には少しルールが複雑かも知れないので、今回は除外しました。ルール的にも対象年齢的にも『ねことネズミの大レース』は良かったのですが、どこを探しても3000円台では購入出来なさそうでした。双六を基本にしており、ルールが簡易、3000円台で購入可能という条件で色々探してみた結果、残ったのは『パカパカお馬』『モンツァカーレース』の2つでした。それぞれの特徴を簡単に列記してみます。
 『パカパカお馬』は2~4人プレイ可能で、対象年齢は3歳から、プレイ時間は10分、サイコロを同時に2つ振り、サイコロのどちらを適用するか選択しながらゴールを目指していくゲームです。実はクリスマスの時にも候補に挙がっていたのですが、ゲーム性が単純そうで、本当に小さい子向けかなと思ったので前回は買わなかったのですが、今回は甥っ子ではなく叔母や祖父のレベルに合わせることが主眼なので、再び候補に浮上しました。
 『モンツァカーレース』は2~6人プレイ可能で、対象年齢は5歳から、プレイ時間は10~15分、サイコロを同時に6つ振り、サイコロを適用する順番を選択しながらゴールを目指していくゲームです。車という子供が喜ぶテーマに加え、プレイ人数の幅が魅力的です。ただ、思考性が『パカパカお馬』より上なので、叔母はともかく祖父が付いてこれるかが心配です。
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(すごろくやさんの画像を転載)

 どちらも甲乙つけがたく、本当に悩んだのですが、選定を後押ししてくれたのはすごろくやが公開している連載動画「おうちでボードゲーム」でした。ここで『パカパカお馬』が扱われているのですが、見ていて本当に面白そうだったのです。それに加え、『パカパカお馬』はゲーム性が浅いのではないかという心配があったのですが、道具を集めるサイコロに好きな道具を取れる目が合ったり、コース上にハードルを置いて難易度を調節したり出来ることをこの動画で知ることが出来ました。そういうゲーム性があると知れたことが非常に大きかったです。これならもう悩む必要はないなと思い、晴れて『パカパカお馬』を今回のプレゼントに決定することが出来ました(と言いつつ、『モンツァ』も最後まで捨てがたかったのですが、祖父と叔母にはまだ難しいかもと思って、今回はより安全牌で行くことにしました。もう失敗したくなかったのです)。


4.購入先

 ゲームの購入先についてですが、今回は寿月すみたやさんを利用させていただきました。前回の記事にも書きましたが、HABAを扱っているショップは少なく、扱っていたとしても送料無料ラインが10000円を超えるお店がほとんどなのですが、寿月すみたやは5500円以上で送料無料、更にラッピングも無料なのです。品揃えも豊富商品紹介ページも詳細に写真付きで解説してあり、非常に購入の参考になります。ちょっとした購入でも気軽に利用出来る、本当に良いお店です(今回は送料の関係上、『パカパカお馬』(3080円)と『いかだ動物園』(2640円)の2つ(計5720円)を購入しました。動画を参考にしたすごろくやさんには申し訳ないですが、延期されたすごろくや周年セールで還元したいと思います)。
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5.依頼の取り付けと誕生日会

 さて、無事ゲームが手元に届いたわけなんですが、肝心の叔母からの依頼がまだ来ていませんでした。まあ、来なければ来ないで、自分からのプレゼントにすれば良いかとも思っていたのですが、叔母と一緒に食事をする機会があったので水を向けてみると、「じゃあ、またお願いしても良いかね」「普通のおもちゃを買うよりあんたがたくさん持っちょるようなゲームの方が楽しんでしちょるからよっぽど良いわ。普通のおもちゃはたくさんあるけどすぐに遊ばんなるもん」と言ってもらえたので、後日『パカパカお馬』を手渡し、代金も貰うことが出来ました。これで全ての準備は整い、あとは座して結果を待つのみとなったわけです。
 そして、誕生日当日、叔母の手から5歳になった甥っ子に『パカパカお馬』が手渡されました。包装を破いて中を見た途端「ボードゲームだ!」と喜びの声を上げる甥っ子。それを見られただけでも、一生懸命考えて選んで良かったなと思いました。今回はルールを説明すると、簡単そうな見た目も相まって、祖父も最初から参加してくれました。そして狙い通り、これは大いに盛り上がりました。単純にサイコロを振ってゴールを目指すというだけでも楽しいのに、そこにゲーム性が加われば面白くないわけがないのです。「これは惚け防止に良いわ」と笑い、「次はじいちゃんが入るぞ」と言いながら、祖父は何回もプレイしてくれました。ハードルのゲーム性向上は皆から好評で、それを入れたあとはずっと採用したルールでプレイしていました。甥っ子は言わずもがな、祖父も叔母もルールに「ん?」となることなくただただ楽しむことが出来たのです。本当にこのゲームを選んで良かったと思います。

6.おわりに

 こうして汚名返上、名誉挽回に成功した訳なのですが、実は前回の記事を書いたときに、ショップの方からゲーム選びのアイディアだけでも協力しますよという非常にありがたい申し出があったのです。また失敗してもあれだからプロの方にお願いしようかと何度も考えはしたのですが、ボードゲーム愛好者として、やはり自力で1回は依頼に応えるゲームを選べないといけないだろうと思ったので、今回は相談せずにゲームを選ばせていただきました。叔母から「次はもう少し難しいゲームでも良いね」と言われたので、次は、恐らくクリスマスだと思いますが、ゲーム性をもう少し上げながら誰でも出来るゲームを、お声かけいただいたショップの方に相談させていただきながら探せたらなと思います。