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はじめに

 宮崎県延岡市では2017年から毎年、ドイツクリスマスマーケットが行われています。
 ドイツにちなんだ色々な出店や出し物があるイベントなのですが、ドイツということでボードゲーム体験会もあるのです。前々から行ってみたいなと思ってはいたものの、仕事の日程やコロナの関係でずっと参加出来ずにいたのですが、今年は丁度夜勤明けの休み、且つコロナも大分落ち着いているということで、母、弟、6歳の甥っ子、私の4人で行ってみることにしました。今回はそのボードゲーム体験会の様子と、クリスマスマーケットの様子も簡単に紹介していきたいと思います。

↓以前ボードゲーム関係のイベントに参加したときの様子はこちら


体験会の様子

 クリスマスマーケットの通りの丁度真ん中当たりにその建物はありました。建物の外側にはホワイトボードに大きく「ボードゲーム」と書かれています。
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 建物の入り口は開放されており、壁もガラス張りのため、中の様子が見やすく入りやすいです。中に入ると、この体験会を主催している団体の紹介が書かれており、その奥には遊べるボードゲームが簡単な解説文と共に置かれていました。
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 早速遊ぼうと思ったのですが、長机2つを合わせて作られた4卓のテーブル全てが埋まっている状態だったので、一旦出直すことにしました。まだ、お昼ご飯も食べていなかったので、屋台で大分米粉唐揚げを買って食べました(全然ドイツ関係ありません)。
 で、お腹を満たして戻ってみたのですが、まだ満席の状態。少し眺めながら待っていると『もじぴったん』をしていたテーブルが終わったので、そこで遊ばせてもらうことにしました。選んだゲームは『街コロ』です。
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 有名なゲームですが、私が外国かぶれなこともあり、まだ遊んだことがありませんでした。これで遊びたいと伝えると、スタッフの方がコンポーネントを並べながらインストをしてくれました。
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 「街コロ最近やってないからな」と言われていましたが、説明書を見ながら分かりやすく説明してくれました。インストが終わった後も、少し悩んでいたりすると「ちょっと詰まっていますか」と声を掛けてくれたので、プレイしやすかったです。
 『街コロ』がどんなゲームかも説明しておきます。『街コロ』は、サイコロを振ってダイスの目に合う建物を持っていたらお金を獲得し、そのお金を元に新たな建物を購入したり、ランドマークを建設したりして、最終的に4つのランドマーク全てを建設することを目指すゲームです。
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 個人的感想ですが、ルールがすっきりしていてプレイしやすく、かなり面白かったです。甥っ子は熱中して結構大きな声を出して盛り上がっていましたし、母も「これは面白いね」と話していました。考えるところは建物を買うところだけなのでダウンタイムも少なく、かなりテンポ良くゲームが進みます。そして、コンボが決まれば気持ち良い。3人は駅を建設してダイスを2個にし、順当に発展させていたので、私は駅を建設せず、ダイス1個のままファミレスを重ねることで戦いました。
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 ショッピングモールの上乗せもあって一気に9コイン奪ったりも出来、次のターンが来れば勝てるという所まで来れたのですが、甥っ子がぞろ目を出し、遊園地の効果で連続ターンを行ってお金を稼ぎきり、全てのランドマークを建設することで勝利してしまいました。
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 3人とも「あー」「手を抜かなかったのに負けたー」など悲鳴を上げました。感想戦で盛り上がりましたが、待っている人がまだいるようだったので、片付けを行いゲームを所定の位置に戻しました。余裕があったら他のボードゲームもしてみたかったんですけどね。

スタッフインタビューとボードゲームラインナップ

 体験会に参加する前からいくつか気になることがあったので、帰る前に職員の方に少しお話を聞かせていただきました。以下簡単にその内容を列記します。

①普段ボードゲームの催しはされているんですか。
→以前はエンクロス(延岡駅前の公共複合施設)で月1回開催していましたが、コロナの影響で今は不定期の開催になっています。クリスマスマーケットは1年に1回だけですが、これには4年前から参加させてもらっています。
②催しに使っているボードゲームはスタッフの方の私物ですか。
→私物です。団体に所属している中の2人ぐらいのものになります。
③ボードゲームのラインナップは催しごとに変えられているんですか。
→ラインナップは例年そんなに変わっていません。私物だからそんなに増やせないんです。
④今までにボードゲームが破損、紛失したことはありましたか。
→幸いなことに、今のところ破損、紛失が起きたことはありません。
⑤例年どのくらい人が集まりますか。
→今年は例年より大分多いと思います。ボードゲームがあると分かって来てくれる人もいました。参加してくれる人は子供連れの親子や若い人が多いですが、エンクロスでするときは、通りがかった人が飛び入りで参加してくれるということもありました。

 ボードゲームのラインナップもメモさせていただいたので、以下に示します(五十音順)。
  タイトル
1 アイスクール
2 いかさまごきぶり
3 イチゴリラ
4 ガイスター
5 カタン
6 カルカソンヌJ
7 キャプテン・リノ
8 キングドミノ
9 ごきぶりポーカー
10 コヨーテ
11 ジャスト・ワン
12 タイムライン 雑学編
13 タイムライン 世界史編
14 タギロン
15 のびのびTRPG ザ・ホラー
16 犯人は踊る
17 ブロックス
18 街コロ
19 もじぴったん
20 ラブクラフトレター
21 ラブレター ケン・ニイムラ版
 子供向けから大人向けまでバランス良く揃えてあり、個人的にはかなり良いラインナップだと思います。年間大賞やキッズゲーム大賞も押さえてありますし、プレイ人数も2人用(ガイスター)から多人数用(ジャスト・ワン)まで幅があり、ルールも比較的簡単なものが多いです。
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 長机に置いてあるものを自由に手に取って見られるのも良かったと思います。

個人的感想

 ラインナップも良く、インストも丁寧で、とても雰囲気の良い体験コーナーでした。去年の2月に川南町立図書館のボードゲーム会に参加して以来、コロナのせいでこうした催しに参加出来ずにいたのですが、来てみて本当に良かったと思います。最初は行くのが面倒そうだった弟も「良かったと思うよ」と言っていました。
 体験コーナーは本当にたくさんの人がひっきりなしにやって来ていて、ボードゲーム人気の広がりを感じます。皆とても楽しそうにプレイしていました。感染対策もありテーブルは4卓だけでしたが、もっと大きな箱で、倍の8卓用意されていたとしても全て埋まったのではないかと思います。
 私が見ていた限りでは、『ジャスト・ワン』『ブロックス』『アイスクール』『キングドミノ』がよく遊ばれているようでした。中でも『アイスクール』は抜群の人気を誇っていて、机に戻されることが殆どなかったように思います。見た目がやっぱり良いですよね。机一杯に広がりますし、特殊な動きをする駒は人目を引きます。甥っ子も夢中になって眺めていて「これ面白そう」と言っていました。余裕があればやってみたかったんですけどね。

 一方、『カタン』『カルカソンヌJ』『ガイスター』は、私が見ていた限りですが1回も借りられていませんでした。箱絵が地味なんですかね。まあでも、『カタン』や『カルカソンヌJ』が稼働してしまったら、1時間は絶対に終わらないと思うので、待ちが出ていたことも考えると、稼働しなくて良かったんだろうと思います。
 他、気になった点ですが、スタッフがどなたなのか分かりにくかったです。向こうから声を掛けてくれましたが、それまでは置いてあるボードゲームを眺めたりしか出来なかったので、スタッフだと分かるように名札を付けてくれるなどしてくれると、こちらから声を掛けることも出来るのでありがたいなあと思いました。
 それと、入り口の所にボードゲームが説明と共に置かれているのですが、それを見て「小学生になってからの所だから」「7歳以上って書いてあるから」と言って帰ってしまった子供を4人連れた親子がいたらしく、勿体ないなと思いました(弟が見ていたそうです)。
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 恐らく、入ってすぐの目立つところにありましたし、この説明表記を見て、そう判断してしまったのだと思います。机の奥の方には『イチゴリラ』や『キャプテン・リノ』など幼児でも出来るゲームが置いてあったので、入り口付近にスタッフがいて、そういう会話をしている親子がいたら、奥には小さい子向けのゲームもありますよ、と案内出来るようになっていたら良かったかも知れません。ただ、見ていた限り、会場を回しているスタッフは2名ほどだったので、インストもしないといけないしで、中々そこまで手が回らなかったのだろうと思います。もう少し、スタッフの数が増やせると良いですね。

ドイツクリスマスマーケットin延岡とNGSPの概要
 
 ドイツクリスマスマーケットin延岡の簡単な紹介もさせていただきます。そもそも何故延岡でドイツ?と思われるかも知れませんが、これは2016年1月に延岡市がドイツのホストタウンとなったことに由来します。ホストタウンとは、東京オリンピックに関連した取り組みで、提携することになった国を各自治体がサポートする制度のことです。合宿の受け入れなどを行うのですが、延岡市には柔道の強豪である旭化成があることから、主に柔道関係で交流が行われていたらしいです。
 で、ドイツとホストタウンになったので、翌年の2017年から延岡国際交流推進室が主催して、多くの市民にドイツ文化に触れてもらうことを目的とし、
ドイツクリスマスマーケットが行われることになりました。コロナ禍の中でも中止されなかったので、今年で5年目になります。
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 夕方5時からはイルミネーションが点灯され、街が綺麗に彩られていました。
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 最後に、今回のボードゲーム体験会を主催してくれていたNGSPについても紹介します。NGSPとは、延岡ゲームサロンプロジェクトの略称で、2012年から「レトロゲームの夕べ」などの活動されているようです。
 
 ただ、ここで言うレトロゲームとはデジタルなゲームのことで、活動の大半はプログラミング勉強会など、デジタルゲームに関するもののようです。お話を聞いたときも、ボードゲームは大体2人の私物と言われていたので、団体会員の中にボードゲームに関心のある方が2名いて、その方たちが中心にこういった催しをされているのだと思います。今回の体験会は延岡星雲高校の生徒たちも設営など協力してくれたみたいです。NGSPの公式Twitterでは、体験会の宣伝も行われていました。

おわりに

 もう何度も書いてますが、参加出来て本当に良かったです。周りが皆盛り上がっているので、甥っ子が大きな声を出しても気にしなくてすみましたし、まるで家でプレイしているような安心感でした。NGSPが主催するボードゲームイベントが再び開催されたら是非参加してみたいです。コロナが完全に終息し、不定期ではなく、月1回の定期でボードゲームの催しが再び開催出来るようになることを願っています。